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くじらざのみら Mira Ceti

とても変な星があるように とても変な夫婦がいる

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今日から始めます

「くじらざのみら」なんて
なんともけったいなタイトルつけたもんだよね~、ブログ主ってちょっと変わってんだかね?と思ったそこのあなた。
はい、正解です。

ていうか、そもそ「くじらざ」ってなによ?
「くじら座」のことだって?はぁ?だから、その「くじら座」ってなんなのよ?と思ったそこのあなた。
はい、正しい反応です。

「くじら座」は、その名を聞いた皆さんがなんとなくお察しの通り、夜空にうかぶ星座の一つです。
秋の星座として数えられますが、「秋の星座」と検索してまずヒットした下の星図をみて下さい。

秋の星座

有名どころの星座たちか楽しそうに集う中、「くじら座」の姿がありません。
では、『「秋の四辺形」と「南のひとつ星」』と題されたこの絵入り星図の中に「くじら座」はないのか?といえば、
いえあります。
それを形作る星のいくつかは実際にみえています。
ただ星座としては見事にないことにされちゃってますが。

では、『「水」に関係した星座』と題された次の絵入り星図を見て下さい。
水の星座
皆さん、これがさっきの絵ではしょられてた「くじら座」です。
どう見たってとてもくじらには見えませんよね。
どちらかというとトドに近い気もしますが、これはくじらの怪物「化けくじら」の姿ですから、そういってはトドに失礼な気もします。
しかもこの「くじら座」、他の星座に比べてなんだかもとても大きいことがわかりますね。
先ほどの星図では、その巨大な星座を思い切ってなかったことにしてしまったわけです。
いや、考えてみれば思い切りなど必要なかったのかもしれません。
皆さん、これが「くじら座」の現実です。
ひいては永遠に受け止めるよりほかない星座界の立ち位置です。

「大きすぎて入らなかったんだよ。」という作者の言い訳が聞こえてきそうですね。
確かにそうかもしれません。
しかし、シーズンの花形が確かに存在する星座の世界において「くじら座」はあまりに地味で、星座として華がないことは紛れもない事実です。
全天で四番目に大きいことをいきがってみたところで、「それがどうした?」と言われる始末でしょう。
かえって「でかいだけだじゃん。」なんて馬鹿にされかねません。それではまるで「独活の大木」扱いです。
kujira.jpg

「秋の星座は明るい星が少ないから、見てもわかりにくいんだよね。」
夜空を眺めてトップスタークラスの星座を探したことがある人なら、「くじら座」認知度の明らかな低さを
こうかばってくれるかもしれません。
確かにそうなんです。
くじら座が20時に南中する12月中旬ころには、天気さえ良ければ、気温が下がって空気も澄み渡り、視界もシーイングもバッチリという最高の条件の下で観測できるかもしれません。
しかし、そんな恵まれた条件の下、意気込んで秋の天体観測に臨んだとしても、秋の星座と呼ばれるグループの中に、肉眼でその全体図がはっきりわかるような星座はほとんどありません。
天高くペガスス座の四辺形を探して、そこからなんとかたどってくる方法がありますが、結局どの星座も見つけにくい。
目印となる明るい星をもった星座が少ないからです。
初心者では、探そうとする対象のだいたいの位置を把握することすら困難かもしれません。
いや、なんだったら、もう東にのぼってきているはずの「オリオン座」や「冬の大三角形」の方に気をとられて、もう秋の星座なんてどうでもよくなってしまう可能性もあります。
そもそも「秋の星座」とはそんなものです。

しかし、しかしです。
下に示した秋の全天図をご覧下さい。
全天星図 
東北東の位置に木星があって、その辺りに「黄道」とかかれた破線があると思いますが、これを西側にたどってみてください。
その黄道上あたりにある星座で、知っている名前はありませんか?

「ふたご座、おうし座におひつじ座、うお座、みずがめ座、やぎ座とかでしょ、そりゃ知ってるよ。だって星座占いとかみてるからね。」
天体観測や宇宙の世界にまるで興味はなくとも、こういう人は結構多いはずです。
星座占いに使われる星座として有名な「おひつじ座」「うお座」「みずがめ座」等は、すべて「くじら座」の近くにあります。
つまり、観測する難易度はたとえ同じくらいであっても、この時期の「くじら座」周辺の他の星座は知名度だけでいえば、かなり高いのです。
星座占いは、もっとも馴染み深い占いの一つとして、普段から人々の目に触れているからでしょうし、
誰だって小学生の頃などには、自分や友達が何座なのかを調べてみたりしたでしょうからね。

さてさて、とても残念な感じがしてきた「くじら座」ですが、「心配しないで下さい、大丈夫ですよ。」
なぜなら、天文学上珍しい恒星として有名な変光星「ミラ」があるからです。
ブログタイトルの「くじらざのみら」とは、まさしくこの恒星です。
ちなみに「ミラ」とは、ラテン語で「不思議な」という意味で、英語のミラクルの語源と同じです。

変光星とは、ずばりその名の通りに変光します。光度、つまり明るさが変わるのですね。周期はおよそ332日。
このミラの場合はその幅がとても大きくて、一番明るいときには2等級にもなるから肉眼でも見えるし、逆に一番暗くなると10等級まで落ちこみます。こうなると双眼鏡でもなかなか見えるものではありません。
見えたり見えなかったりする星は、まさに不思議以外のなにものでもなく、「ミラ」(Mira)と名づけられたのですね。

この「くじら座の不思議星」(Mira Ceti)ミラは1596年、ドイツの天文学者ファブリツィウスによって発見されました。
それまで周期的に明るさを変える天体は知られていなかったので、最初は新星の一つだと考えられていたそうですが、これが1609年に再び明るさを増し、新しい種類の星であるとして明らかになったようです。
世界で初めて発見された変光星であるミラは、明るいときは大変に赤い色をしている星とわかりますが、これは赤色巨星といって、星としてはかなりのお年寄りの姿であるといえます。

さて、ブログタイトルを紹介するための前置きが長くなりました。

とてもとても残念な感じのする「くじら座」にある、とてもとても奇妙な星「変光星ミラ」。
それはまさに、地味で、社会的単位としての存在感が薄く、その上「世間一般」とはかけ離れた生活を送る変わりもの夫婦にとって、夢を与えてくれる希望の星なのであります。
全体としてはパッとしない「くじら座」だけれど、「ミラ」と名づけられるほどに不思議な恒星の存在があったからこそ、そしてその風変わりで独特なあり方こそが、ひいてはコペルニクス地動説への追い風となったのです。

「くじらざのみら」
ヘンテコリンだけれど、だからこそ素敵な存在であって、私達もそうありたいと願います。
憧憬の思いをこめて拙ブログのタイトルとさせて頂きました。

なお、ブログで登場する私達夫婦の名は、それぞれに、夫は「たう」、妻は「みら」とします。
夫はガチガチの数学者なのですが、常人の私からみれば、その様子はまるで異性人のようです。
(それが証拠に、ほとんど毎朝、寝癖髪アンテナで宇宙と交信しています。)
そこで、初の異性人コンタクトが試みられたオズマ計画で有名な「くじら座τ(タウ)星」(τ Ceti)から名前を頂きました。
妻である私は、周期的に見えたり見えなくなったりするという「ミラ」の変光ぶりに強く愛着を感じ、名前を頂きました。

では「くじらざのみら」 始まります。








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